プレイヤーズハウス通信 第2号
平成26年4月11日
全九州ジュニア選手権 福岡県予選(3月29日〜4月3日)結果
18才以下
山口あやみ 5位入賞
古閑智成 1R
黒田深樹 2R
16歳以下
松葉朋夏 3R
14歳以下
小林拓真 2R
山口みやび 8位入賞
12歳以下
岩野勇大 1R
全九州ジュニア選手権(福岡県予選)を終えて
今年もまたシーズンが始まりました。12歳〜18歳まで年齢は違いますが、冬季の寒い中で練習をしてきたことが試合でしっかり出し切ってくれればいいなあと思っていました。
結果はそれぞれ違いますが、悔しい思いをした子、こんなはずじゃなかった子、やはり、現実はそう甘くなかったようです。特に高学年になればなるほど、その現実の壁は厚く、そう簡単に突破できるものではなかったようです。
私の見に行った日は朝からあいにくの雨模様。コートコンディションもとても悪かったのですが、そんな状況でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみでもありました。
条件は皆同じ中で対戦相手だった子の試合への取り組み方が記憶に残りました。
その子はテニスが強くて有名な学校の子でした。ゲームカウントに差がついてその子はリードしています。
しかし、1ゲームの中でポイントを落とすたびに自分と会話をしています。
「集中してない」「一本ずつ」「イージーミス」というように、リードしていることに甘んじることなく、自分の弱さときちんと分析し、向き合うことが出来ていました。
自分の打ったボールに責任をもってるからこそできることです。そして、修正していくことが結果につながることをその子は知っているのでしょう。
毎日の練習の中で大切なことは、壁にぶつかった時に解決策を自分で考え、修正しようとすること、なのです。しかし、これがなかなかうまく出来ません。状況判断と結果が結び付いていないことに気が付いてないのか、ただやみくもに打つ子がどうしても多いのが現状です。
テニスは「ボールを打ってコートに相手より多く入れる」ことが出来れば勝てるスポーツです。
(ファンスポーツとしてのテニスではなく、競技スポーツとしてのテニスとして考えています)
勝負なので、負けたい人はいないという前提ですが、「負けたくない」「勝ちたい」と考えるならば「ポイントをどうやって取っていくか」という所が大切になると思います。
10歳以下の子供でも「勝ちたい」気持ちの強い子は自然に自分で感覚として身につけていくようです。
一番簡単そうに見えて出来ないのが「我慢」することです。打つからにはかっこよくスピードボールを打ちたいと誰もが思っています。しかしながら、入らないのであればポイントが取れません。
「打ちたい」気持ちと「打っちゃダメだ」という気持ちの間で戦います。そこが「我慢」です。
なにかを掴みとりたい(ここでは1ポイント)時に必死で我慢してみることが必要なのです。我慢できるかどうかがその後を分けると言ってもいいかもしれません。
我慢しながらプレーすることは絶対必要条件なのですが、なかなか子供たちに伝えきれないのが悔しいところです。
テニスに限ったことではありませんが、スポーツは自分の感情との交渉術がなければ絶対にうまくいきません。原因があって結果がテニスの場合は「1球ずつ」必ず出ます、しかも同じ球は二度と来ません。その都度、今の自分に出来る範囲で最善の方法を取捨選択しなければなりません(1球と1球の間の時間はゆっくりなラリーでも約1.5秒です)ので、頭は常にフル回転していなくてはならない。その間、足も動かして準備して、相手の動きを見て次のボールの予測、時間は一瞬一瞬で過ぎていっているので、いちいち頭の中で文章にする時間はありません。
子供たちは常に「今のプレーはどういう目的があったのか?」と問うようにしていますが、その時は考えていても、いざ、ボールを打つ時になると「真っ白…」となっていたりすることが多いのです。
となると、やはり常に自分自身が「やるんだ」という強い意識を持つしかないのだと思います。
コーチが後ろに常にいて声をかけられないと出来ない、のなら試合で出来ることはないからです。自分のテニスですから、自分でしっかり考え、取り組んでみた結果がたとえ負けだったとしても、自分が納得できるようなプレーが出来るようになってほしいと思います。
今回、試合会場で見たその子は自分で判断し、迷い、選択し、決断していたといえると思います。テニスをする環境ももちろん厳しいのだろうと思います。しかし、環境がどうあれそうやって出来ている子がいるのなら、どの子にも出来ないことはないんじゃないかと私は思っています。少しずつでもいい、自主、自立が出来るようになってほしいと思います。時間がかかっても選手が自己コントロールする機会をたくさん作っていきたいと思います。
ジュニアリーグ春季入れ替え戦(4月19日〜20日)結果
14歳以下
小林拓真 1R
山口みやび 5位
渡邊由貴 1R
12歳以下
岩野勇大 1R
プレイヤーズハウス 岸田 舞